2015.09.30
大人のピアノ
やっと秋らしさを感じるこの頃です。先日のスーパームーン、光り輝いていましたね。
巷では、もうインフルエンザで、学級閉鎖になっている地域もあるという驚きの記事がありました。他人事とは言ってられない事態にならないよう、今から、予防に気をつけるしかないのでしょうか。
大人の方で、初めてピアノを習う方にとって、始めたのは良いけれど、継続できるのか、また自分でも練習が出来るのか不安というお話をよく聞きます。
大人の方は、始めてみたいという色々な理由や動機が、はっきりされている方が大多数です。
子供の頃に辞めてしまったけれど、もう一度再開して今度は自由に楽しんでみたい、
自分だけの趣味を持ちたい、
弾きたい曲に挑戦したい、
年を重ねてからの、人生のなかに豊かな楽しみとして味わいたい、
憧れていたピアノを是非とも極めてみたい、
脳の活性化に、
お子さんや、お孫さんと、連弾やアンサンブルがしたい、
以前からクラシックをを聴くことが大好きで、今度は自分が演奏する喜びを感じたい、
など・・・さまざまです。
大人の方にとってピアノを練習することは、義務ではなく、心豊かな楽しみのためにということだけは共通していることといえます。
ですが、ピアノに限らず、楽器を演奏するためには、練習、が避けては通れないというのが、現実です。
その練習という少々厄介なことを通り抜けた先に、心のままに、演奏ができる喜びや楽しさを感じられることがピアノの醍醐味なのでしょう。
その瞬間は、本当に至福の時だとお話される方も、いらっしゃいます。
楽器を演奏することで、自分の気持ちや、心を素直に表現出来ることは、癒しの効果もあるようです。
大人の方は人生経験がそのまま演奏に表れ、聴く人に、その方の何かを感じさせてくれるものです。
しかし、忙しい日常や仕事、体調、家族のことなど、日々にピアノの練習の時間をとり入れることが困難な大人の方が多いのも現実です。
レッスンまでに練習が出来なくて申し訳ないという気持ちが強かったり、練習不足で指がうまく動かないからと躊躇されたりあきらめたりで継続が難しいと思う方がいらっしゃるのではないでしょうか。
日々の練習もとても大事なことですが、ピアノを弾きたいという熱い気持ちを持続させることこそ大切だと思います。
時にはコンサート会場で生の臨場感を得たり、ホールまで足を運ぶ暇がないというのであれば、CDや色々な優れた音源で、聴きたい曲をすぐにじっくり聴くことも今は可能です。
聴くこと、又、演奏者の演奏する姿を直に見るということは、改めて音楽やピアノへの憧れを持ち続けることにつながることでしょう。
憧れは、年齢にかかわらず、やる気や、挑戦する気持ちを呼び起してしてくれます。
また、普段は1人で弾くピアノですが、誰かのために、好きな曲を聴かせてあげるために練習することで、とても上達された大人の方が何人もいらっしゃいました。
婚約者、家族、お友達、それぞれでしたが、その大切な人のために一生懸命に練習される姿にはとても感動しました。
時には、思い切って発表会などのイベントに出演されるのも刺激を受け、良いでしょう。
また、お友達や、ご家族との他の楽器との簡単なアンサンブルやピアノの連弾などでも音楽を分かち合う経験を通して楽しく練習することが出来ます。
やる気のスイッチが入ったとしても、実際の楽譜を前にして、譜読みの苦手な方は、譜面を眺めてため息などということもあることでしょう。
まずは、一通り、片手練習をしてから、いざ両手でという際には、非常にゆっくりのテンポに落として、ミスタッチさえもしないようなゆっくりな速度で、全体を弾き切る練習を行うのも効果的です。
この練習は、初めに楽譜を細部までゆっくり丁寧に読み込みますので、リズムや音の間違いを指や脳にインプットさせにくい効果があるといわれています。1度、ミスしたことは修正しにくく、そのまま指が覚えてしまいがちです。
ミスを治すだけの練習はつまらなく無駄な時間を費やすことになります。
最終的には速度を上げていく際にも、弾きづらい箇所との差を感じずに練習ができます。
また、短い1部分だけをこの日までに完成させると目標を決めて練習する方法等も、負担が少なく忙しい方でも短い日数で達成感が、得られやすくなります。
わずかながら大人の方についてのピアノの楽しみ方をご紹介しましたが、その方々にとりまして、ピアノが、人生の中での豊かな心の糧になっていかれますよう、お手伝いができればと思います。