2014.07.20
初めが大切なピアノレッスン 2
梅雨明けも間近です。学生の皆さんは夏休みが始まりました。
最近のお教室は、8月の合同発表会の仕上げに向けて追い込みレッスン真っ最中の生徒さんや、中学や高校入試に向かって夏の塾通いをしながらピアノも両立している生徒さん、ご両親の郷里に帰られ、少しレッスンはお休みの生徒さん、そして、いつもと変わらず、レッスンに励んでいる生徒さんと、この時期は毎年、さまざまです。
ところで、導入の小さい生徒さん達は、3~4か月を過ぎ、教本も2巻めに入る頃です。
年齢などによっても、始める教本は、お子さんによって同じではありませんので、進み方には個人差があります。
テクニックや譜読みを補ったり、楽しめる曲を取り入れる目的で徐々に教本は2~3冊使用していきます。
「導入期に大切なこと」の一つは、音感やリズム打ちなどのソルフェージュと譜読みです。
耳の発達する5~6歳のピーク時期までに、音の高低を耳で感じながら歌えるようになり、視覚的にも音符の上行、下行などが、瞬時に判るようになることが、音符を早く読め、その後の譜読みが早くなれることに繋がると思います。
そして鍵盤と音符が、すぐに結び付けられるように導いていくことが大事です。
色々なソルフェージュ本が今は出ていて、迷いますが、こちらの教室では、主にリズム打ちと、簡単な音程の譜を読み歌う練習や、3音から7音ぐらいまでのモティーフを聞き取りその場で瞬時に歌うレッスンをほぼ毎回行っています。
音符カードで1音1音バラバラに覚えるのは、経験上あまり効果がないようです。
視覚的に、3音ぐらいの高低の音符を見せながら歌ったり、読んだりする方が、早く覚えられるようです。
このようなレッスンはすぐには効果が現れるわけではありません。
じわりじわりと、音感、リズム感、譜を読む力がが身に付いていくのが、小学生近くになる頃に、段々と表れて来ます。
楽譜が読め、曲が苦労なくして楽しみながら弾けるためには、弾くということだけの練習だけでは決して身に付くものではありません。
耳、目、声、手そして頭を使う地道な練習の積み重ねが、少しづつ実を結んでいきます。
小さいお子さんには、地味な練習に思えますが、可愛いイラスト入りの教本や、動物の鳴き声を真似た音取りなどを行うと、面白く組んでもらえます。リズムを言葉に置き換える練習なども、喜んで行います。
その後の曲のフレーズを感じて弾けるようになることや、楽譜の簡単な形式がわかり、効率良く練習が出来るようになることなどにも繋がる、基礎的な導入期のレッスンはとても大切なものです。
将来、専門に行くわけでないから、なんとなく楽しく弾けるようようになれればというお考えの方こそ、
大人になってもこのような基礎が幼いころに出来ていると苦労なく、一人でもいつでもピアノに楽しみながら向き合えることができるのです。