2014.06.01
初めが大切なピアノレッスン その1
最近の週末は近隣のいくつかの小学校で暑く日差しの強い中、運動会が行われていたようです。
熱中症、大丈夫だったでしょうか。
この春からピアノを始めたばかりの生徒さん達、は少しづつ軌道に乗り始め、
ドレミの音やリズムを覚えたり、右手、左手の交互奏が出来る頃になってきました。
短い曲が弾けるようになり、ピアノを弾く楽しさを感じてくる頃でしょう。
初めの3か月頃は、嬉しさでワクワクが続いていることと思います。
「ピアノを演奏する」ということは家を建てることと似ているのではないでしょうか。
土台の基礎がしっかりしていなくては、やがて、些細なことで、もろく崩れてしまいます。
外側だけ綺麗に立派に飾り立てても、基礎工事や骨組みがしっかりてされていなければ、
長く安心して住み続けられる事はできません。
「ピアノは、初めが肝心」と言いますが、始めたばかりの時期にこそ、
ご家庭での継続的な練習の習慣を、しっかり定着させてしまうことが大切です。
そして先に進むことを急ぐより基礎を大事にレッスンしていくことが上達の近道です。
まず初めにご家庭での練習のことですが、
ピアノというお稽古事は、ご家庭での練習なくしては、成り立たない習い事です。
よく、今できなくとも、そのうち自分から自然に練習するだろうと安易に思うことは、大抵は期待できません。
「気が向いたときにだけピアノに向かう」という環境で1年間続けていくと、ピアノレッスンとはそういうものだという事が脳にインプットされてしまいます。
その後、小学生になって親御さんから言われないと、ピアノに向かわなくなり、それが親子でお互いに険悪な状況になり、ピアノそのものが嫌いになってしまうことが、よくあります。
幼少の頃に、もちろん自分から進んで練習するお子さんは少なく、お母様をはじめ、ご家族のご協力を得ることが、本当に大切なのです。
それでも、習い始めは、音符の数もまだ少なく小さいお子さんでも苦なく、簡単にこなせる時期なので、習慣が定着しやすいものです。
たとえば、幼稚園のお子さんは帰ってきた後は疲れてしまったり、お友達との遊びや、他の習い事などで、時間が取れない時は、登園前のまだ、体力のある時のほんの10分だけ、毎日の習慣にしてしまうのも上手くいく方法です。
又、歯を磨いたらピアノに向かう、おやつを食べる前に、ほんの5分間練習、というように細切れのルールをご家庭なりに作ることも、忘れずにゲーム感覚でピアノに向かうことが出来るようです。
そして時どきは、お子さんのまだ、つたない演奏でも、「頑張っているね」や「上手になったね」など言葉に出して褒めてあげることで、お子さんは認めていてくれると安心でき、ピアノを弾くことに喜びを感じることが出来るのです。
やがて、このようなピアノの習慣が幼少に身に付くと学齢期の学習においても、自然と発揮出来るお子さんがほとんどで、「自発的な勉強習慣」がつきます。
練習の習慣とともに、もう一つは、音楽をお子さんと聴いたり、時には、コンサートホールなどで、本物の音を体感させてあげ、色々な音楽に触れることも良いことです。
今は低料金で0歳からの楽しめるクラシックコンサートが企画され数多く開催されています。
そのようなコンサートにも時々足を運んでみますが、多くの小さいお子さん連れのご家族を客席で目にします。
クラシックとは限りませんが、やはりピアノという楽器の性質上クラシックの西洋音楽が基本になります。
なので、自然に親しむには、クラシックコンサートが良いと思います。
演奏会の雰囲気なども知らず知らず覚えていき、楽しく、美しい音楽を聴くことで音楽っていいなと憧れを感じていくことでしょう。
ピアノの前だけの練習から離れて、時には、こんな経験も、ピアノや音楽に意欲的になるきっかけになるものです。
大人になっても楽しくピアノを弾く喜びが得られるように、
次回は基礎づくりの大切さについて、近いうちに・・・と思います。