2013.04.24
遊び弾き
ときどき保護者の方から
「うちの子はレッスン以外の曲を弾いてばかりいるんです!」とか
「鍵盤をめちゃくちゃに弾きたがるんですが、いいんでしょうか?」と
心配そうに、ご質問されることがよく、あります。
これは「遊び弾き」といって、レッスン以外の曲を自由に思うままに指を動かして弾いたり
聞き覚えのある歌やメロディーを音にして自由に弾いたりすることなのです。
例えば知っている童謡や「猫踏んじゃった」の途中まで知っている部分だけを弾いてみたり
小学3,4年にもなるとゲームやアニメの曲などの知っているメロディーから先を自由に自分で膨らまして作って弾くことも遊び弾きでしょう。
小さいお子さんが曲にはなっていなくとも、めちゃくちゃな音で弾いているように聞こえても楽しくピアノに向かっている場合は遊び弾きといえるでしょう。
自分自身の小学生の頃を振り返ると、退屈だった練習曲の合間に自分の考えた音でそのときの感情を好きなように思うままに弾いていた記憶があります。
鍵盤の低音から高音まで全部使ってペダルも踏んでピアニストの真似事のようなことをしたり
窓からの風にそよぐカーテンを見たときには、妖精が踊っていることをイメージして、ふんわりした音でハープのごとく速く指を動かし、デタラメに曲を作って弾いてみたりと・・・・
こんな空想みたいなことも今思えば、遊び弾きだったのかと思います。
お子さんが遊び弾きをするのはピアノへの憧れと好きな証拠とよく言われています。
幼いお子さんが、知っている曲の探り弾きを一人で出来るということは聴く力のある耳の良いお子さんです。
指を駆使しデタラメに動かして弾くのも指の筋力が知らず知らずに付いていくことにもなります。
時には、「こんな曲弾けるよ!」と言って空想豊かにピアノで遊ぶことは表現する楽しさを覚えるものでしょう。
いつも与えられた曲を弾くという受身だけではなく、自分から積極的にこんなふうに弾きたいという気持ちがあることは、これからも知っている曲に自由に伴奏をつけて楽しむなどの音楽の遊びを持てることになります。
もちろん、こればかりでは困りますが、また、レッスン曲の練習に戻るのであれば、思うように弾くことは良い傾向だと思います。
大人の方も、こうした、たまには、自由な遊び弾きを楽しむことで
ストレス解消とリフレッシュが出来るのではないでしょうか!