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姿勢とピアノ

夏休みに入りましたが、夏風邪が流行っているのか、体調を崩している生徒さんもいるようです。熱中症にも気を付けて、この暑さを乗り切っていきたいですね。

教室では、ほとんどの生徒さん達は、11月の発表会に向けての準備に、入っています。

今の時期は、普段のテキストとなるべく並行して進んで行きます。

特に、習い始めから1年以内の生徒さんは、普段の教材を多く進めていくことにより、

楽譜を読む力や、テクニック的な力を付けていくことが大切ですので、偏らないようにしています。

普段の曲よりは、少し難易度のある発表会の曲の譜読みですが、夏休みのうちに、

じっくり取り組んでもらえればと思います。

早めの準備、練習をして発表会当日を楽しめたら良いですね。

 

ところで先日、ピアニスト馬場マサヨ先生の「目からウロコのピアノ指導法」というセミナーに参加しました。

数ある今まで参加したセミナ―の中でも、印象に残る内容でした。

この日は、無駄な力を入れない「正しい姿勢」の作り方から、

間違った姿勢や指のフォームの治し方など、

いかに良い姿勢を保ち肩を下げ緊張をなくすことが、演奏するうえで大切かということを、

腕の骨や、大きな指の模型などを使いながらお話されました。

 

特に弾く姿勢が悪いのは、背中が丸くなっているのではなく、

「骨盤」が、丸くなってしまっていることが原因だという説明にはまさに目からウロコ!でした。

いまどきは、座っていても姿勢がまっすぐ保てないお子さんが多いらしく、

それは、ピアノを弾くには、良い音が出せない原因にもつながります。

 

背中にピンと力を入れても、良い姿勢を作ることは、出来ないこと、

また、良い姿勢を作るための、骨盤と肋骨を正しい位置に収める動作など、

実践を交えてのお話は、骨格の仕組みを学ぶことにもつながり、興味深いものでした。

実際にやってみましたが、これは少し意識して体を動かせば簡単に楽に治るものなので、

前かがみで弾いている生徒さんには、声掛けをしていこうと思います。

 

また前かがみの演奏姿勢は、うつむき加減の気持ちや、消極的な気持ちにもなりやすく、

緊張感が増して、決して良い演奏にはならないことも理解できました。

 

面白いお話ですが、日本人は内側に鍬で耕し、西洋人は外側にスコップで耕す、

という古来の生活習慣からくる体の動きからも、内向きと外向きの演奏に、

顕著な違いが表れているそうです。

西洋から伝わったピアノを弾きこなすには、

上方向や外向きに体を上手に使うことで、楽に良い音を出せ良い演奏になるという、

今まで何となく感じていたものが、実践によって、確信出来たセミナ―でした。

 

先日、嬉しいことに、

和音のスタッカートが腕や体が、固くなってうまくいかなかった生徒さんに、

姿勢を変えてもらったところ、楽に良い音が出てきたという成果もありました。

この先も、いろいろと学んできたことを、その生徒さんに合わせて、伝えていきたいと思います。

 

 

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  • 講師 村田 紗織

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