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簡単に得られないもの

街はクリスマスムードが高まって来ました。

教室も12月のクリスマスの弾き合い会に向け、普段のレッスン曲を人前で披露できるように皆それぞれ、頑張っている最中です。

生徒さん同士,楽しく和気あいあいの雰囲気になるようにこちらも、ささやかな準備中です。

どんなに少人数の前でも人前で演奏し、聴いてもらうためには、

しっかりとした準備と練習が大切です。

そのような意味からも、緊張感を味わうという経験が

これからの自信につながればと思うのです。

 

ところで私事ですが、

今年もみなとみらい小ホールで行われている、

「全日本学生音楽コンクールピアノ部門小学生の部、全国大会」の横浜市民賞選定員として、先日、参加させていただました。

このコンクールは1947年からある学生のコンクールでは全国最高峰の歴史あるコンクールです。

過去の入賞者には現在ピアニストでご活躍の中村紘子さんや小山実稚恵さん、横山幸雄さん、

バイオリニストでは、黒沼ユリ子さん、徳永二男さん、堀米ゆず子さんなどクラシック界を代表する一流演奏家の名が他にも多く連ねています。

全国大会では1~3位の他に特別賞の中に選定員が選ぶ「横浜市民賞」があり、

受賞者は来年から「クラシック・ヨコハマ」という横浜市での音楽ホールや博物館などの各施設で演奏活動の資格が与えられ、

若い命の演奏家を横浜市が育てて行くという主旨の、学生にとって人生の将来ある賞です。

小学生4~6年生とはいえ、全国からの選りすぐりの13人で、将来はピアニストを目指しているつわものたちです。

今年、市民賞として選ばれた愛知県の小学6年生の新藤実優さんは同時に見事1位優勝も果たしました。

演奏した自曲目はリスト作曲のパガニーニ大練習曲第3番「ラ・カンパネラ」。

テクニックの素晴らしさはもちろんでしたがそれに融合された音楽性がとても自然に表現された演奏だったと思います。

テクニックだけを駆使した演奏は真の芸術表現ではないということでしょう。

又、音楽性が独りよがりで不自然な表現も聴き手には苦痛さえ感じるものです。

新藤さんは、正確なテクニックのなかに模倣ではない自分なりの表現を見事に聴かせてくれました。

昨年は惜しくも3位でしたので嬉しさもひとしおだったのか、ロビーでの結果発表後には涙を流していたのが印象的でした。

どんな演奏家も子供時代を通過していきます。

環境や気持ちの変化等で音楽の道には進まないかもしれません。

又、コンクールという順位を芸術に当てはめることにも色々な意見があるでしょう。

しかし懸命に精進していく若い人々を応援していくことは、ピアノに多少なりとも携わっている者として意義あることだと感じています。

今回改めて思うのは、簡単に結果や判断を求めてしまうことの多い昨今、

たゆまぬ努力でしか手に入れることのできない演奏という芸術活動は、

生徒さん達にとっても人生の中でかけがえのないものとなってくれることを願うこと・・・です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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