2013.03.20
久しぶりのレッスンで
ご事情があり、約2ヶ月ぶりにレッスンを再開された大人のSさん。
久しぶりのレッスン室のちょっとした備品の変化などにも気付かれたご様子。
心配していた体調も大丈夫そうで、ほっとひと安心しました。
近況報告の後レッスン開始。曲はシューベルトの「セレナーデ」。
甘美な切ないメロディーの名曲です。
「セレナーデ」とは本来、夜に窓の下で恋人に、愛を歌う歌曲を意味する
ものなのですが、清らかな旋律から、だんだんと高揚していく右手のメロディーは
なかなか、リズムや表現のむずかしいところです。歌う心が手に伝わるように
弾くと一段と、表情豊かな演奏になります。
「忘れちゃいました!」と仰っていましたが、いえいえ、そんなことありません。
付点四分と付点八分音符のリズムの取り方を復習して、
メロディーが自然に流れるように、練習していきました。
こういう静かな旋律の場合の付点音符は腕を柔らかく使うときれいに
つながるのですが、それはまた次週のレッスンで・・・
それにしてもこのちょっと切なく甘い曲がSさんの再開の曲だったのは
心穏やかにレッスンを再開していただけたのかなとも、感じるものでした。
これからも、ゆっくりとピアノが生活の中で奏でられ、
少しでも励みや喜びになっていただければいいな、と思います。