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心の体験で感受性豊かに

今年も残り2カ月を切りました。11月という時期は,まだまだと思いつつ、あっと言う間に例年過ぎていきます。12月にすべてが集中してしまわないよう、諸々のやるべき事を極力、今月中に整理していきたいと思うこの頃です。

先月は5週ある曜日が多くレッスン自体がお休みなので、2週間ぶりという生徒さんも多い今週です。

ちなみに、そのお休み中は、普段は、なかなかまとまって長い時間が取れない自分自身の練習に集中したり、楽器店での教材研究に出向き、使えそうな良い教材を探して回ったり、実家で最近は怠け気味の親孝行?もというような慌ただしい数日を過ごしました。

ところで、レッスンが2週間後となると、毎日の練習も気が緩んでくるのではないでしょうか。

ピアノに向かって練習するということが毎日の習慣になっていても、つい後回しや1日くらい、サボってもと思うのは、誰にでもあることです。

特に練習が自発的になってくる小学生の頃からは多かれ少なかれ、こんなことがあるものです。いっとき、ピアノの前から離れてリフレッシュしてみるのも良いのではないでしょうか。

読みたい本をじっくり読み考える、幼いお子さんには絵本の読み聞かせをしてあげるのもとても良いことです。

また、ご家族や友達とふれ合い遊んだり、外に出て自然の匂いや季節のうつろいを肌で感じ、

また観劇や映画を鑑賞して感動やハラハラドキドキを味わうなど、成長過程ではどんなことも大切な体験です。

楽器を演奏するには、演奏テクニックを磨くこと以外にもたくさんの心の体験が、

実は「上達」に大変結びついてくるのです。

特に一人で弾くピアノは、色々な感情や物事の印象などを自分のなかに思い描くことが出来てこそ、それを音にして表現し曲を理解して弾くことが出来ます。

「明るい」「楽しい」「暗い」「強い」「きれい」「悲しい」など、

単純に言葉としてはわかっていてもどういう時にどうしてその様なことを感じるのか、それは、経験しないと想像だけではわかり得ないことがたくさんあります。

「この曲ってどんな感じなのかな?」と質問した時に

「うーん、楽しい感じかな」とか、

「なんとなく明るい感じ」などとは皆が答えられるのですが、漠然とした気持ちであることが多いものです。

「どんな時にそう感じたことがあるの?」

「家族で誕生パーティをした時、ウキウキして楽しかったよ」とか

「明るいおひさまが照った公園で友達と遊んでた時」などと答えてくれます。

その時の楽しかった気持ちや情景が心に浮かんで来て、

「楽しい」「明るい」という言葉を音楽としても表現してみたいと思えてくるのだと思います。

又「怖い感じ」とか「暗くて悲しそう」などという感覚も音楽表現のなかにはとても多いものです。避けたいけれど予期しない悲しかった体験もときには子供心にも出会うこともあるかもしれません。

そのほか「淡い」「はっきりした」「きれい」「柔らかい」「力強い」「弱々しい」など無数に形容するものはあります。

いろいろなことに感動し、感受性を豊かに持つことは、

成長していく途中での栄養でもあり、心にキラッと光る宝石になるものだと思います。

そんな心の小さな宝石がピアノを通して自分で表現する事ができたら本当に素晴らしいことですね。

ピアノを学ぶことは、感受性の豊かな、優しくとも強い心が育っていくのだと感じています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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